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白田秀彰先生による、「インターネットの法と慣習~かなり奇妙な法学入門~」がソフトバンク新書から出版されました。
この本は、HOTWIRED Japanで今年3月まで連載されていた同名の記事を書籍化したもので、単行本化の際に、順番を並べ直した上、結構、加筆訂正が行われています。
その結果、法律学への入門書として、結構役に立つ本になっているのではないかと個人的には考えています。
増田聡・谷口文和,2005,『音楽未来形――デジタル時代の音楽文化のゆくえ』洋泉社.
今後、音楽と著作権について語る時には必読の本。
音楽が、技術の発達によってどのように変容して現在のような形に至ったのかを描き、そして、デジタル化等によってこれからの音楽はまた変容していくだろうと指摘している。
そして、帯に書いてあるように「今までの『音楽』の常識はもう通用しない!」現在においては、著作権制度もまた現在のままではいられないのかもしれない。
私たちの音楽観そのものが変化しつつあるのだというのである。
本所次郎,2004,『閨閥―マスコミを支配しようとした男』徳間書店.
架空のメディア企業群において、その支配を行おうとした一族についての話ということになっているが、フジテレビを支配していた鹿内一族の興亡を描いた本だと言われている。フジテレビによるTOB、ライブドアによる株の購入などの中で、突然鹿内氏が自らの株について主張したりしたこともあり、結構注目を浴びているのだが、この本自体は絶版。
絶版とはいえ、2004年発売だし、そこらの本屋では回収していないこともあるだろうと思って数軒まわってみたら、発見。オークションで5000円以上の高値がついていたりするので、複数冊手に入れて転売しようと思ったが、一冊しかみつからなかった……。でも、手に入っただけましか。
マーケティングの手法等に関する本であり、調査関係の仕事をしている人間には必読の書になると思われる。
・意識と無意識には95対5の法則があり、全ての認識の少なくとも95%は心の影の部分(=無意識)で起こり、多くともたった5%だけが高位意識で起こる。
・そして、高位意識は、基礎となる要素(より低位の意識と無意識)から出現し、それらによって定義される。
・そのため、従来のマーケティング手法のように高位意識だけを分析していては、消費者の動向を把握することはできず、無意識の部分をどのようにして解き明かすかが重要になる。
・その一つの方法として「画像」と「メタファー」を利用するZMET調査法や、コンセンサス・マップによる把握がある。
etc...
水野 寛之,2004,「はじめる?IPv6」毎日コミュニケーションズ.
萌えるIPv6本とでもいおうか、萌えキャラクターが解説するというタイプの本のIPv6版。
IPv6というものがどのような規格であるかと言うことについて、TCP/IPの基礎知識から、現在使用されているIPv4の知識等を述べた後に、それと比較して解説している。
多分、全く知らない人でも理解はしやすいのではないかと思われる本である。……萌え絵が使用されていることに耐えられて、かつ、表紙を気にせずに買えるのであれば、だが。(私はAmazonで購入)
山田昌弘,2004,『希望格差社会――「負け組」の絶望感が日本を引き裂く』筑摩書房.
この本の著者は、現在の日本では希望が二極化しているという。単なる生活状況の格差拡大ではなく、努力が報われるかどうかという「希望」が二極化しているのだ。不安定化する社会の中で、若者は努力が報われないことによって、やる気を失っていく。
全般的に考えさせられることの多い本だった。著者の言うことが正しいのかどうかは、他の説を読み合わせてみないと何とも言えないが、とても説得力があることは間違いない。
しかし……もし正しいのだとしたら、解決策というのはかなり難しいのではないだろうか。教育制度そのものから変えていく必要があるだろう。前から漠然と現行の教育制度についての問題点について考えることはあったが、この本でかなりそれが明確になってきたように思う。若者を不良債権化させないための方策をたてないといけないのだろう。
横山久芳,2004,『学習院大学法学会雑誌』39巻2号.
謎工さんが勧めていたので図書館でコピーしてきた。
内容としては、アメリカのソニー・ボノ著作権延長法の違憲性について争われた、ミッキーマウス訴訟をもとにして、著作権の保護期間延長が表現の自由に与える影響について述べたもの。
教授や博士号を持つ人に対しては、"Doctor"もしくは"Professor"という肩書きをつけて呼ぶことが多い。
けれど、この二つの差は何なのだろうか。今まで、多分教授になったらProfessorなのだろうと漠然と思っていただけだったのだが、歴史的な経緯からも、この名称にはれっきとした違いがあるらしい。
横尾壮英著「大学の誕生と変貌―ヨーロッパ大学史断章」東信堂
ヨーロッパの大学がいかにして生まれ、いかにして現在のような大学へと変貌するに至ったのかを追った本。このようなことについて知りたい人は是非読むべきだとは思うが、研究中のことも多いらしく、不完全な点も多い。
これ一冊で満足することは残念ながら出来ないと思われる。
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