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2007.06.15

IPv4アドレスの枯渇

結構議論になっているみたいなので、知っていることだけでもメモしておこうかな。

まず、IPv4が枯渇する時期についてのデータだが、現在最も正確とされているのは、APNICのGeoff Huston氏が公開している、IPv4 Adress Reportである。この下の方にある、"Figure 30d - Projected RIR and IANA Consumption (/8s) " がよく使われているグラフ。
IPv4アドレスが/8単位(かつてのクラスA)でどれだけプールされているかについて、今までの消費量をもとに算出しているものになる。
現在残っているIANAのプールは、/8が48個。そしてここ数年はだいたい1年に10個くらいのペースで使用されている上に、今年は既に7つもでているという状況から算出したのが、下記の時期というわけだ。

 Projected IANA Unallocated Address Pool Exhaustion: 21-Feb-2010
 Projected RIR Unallocated Address Pool Exhaustion: 28-Sep-2010

この違いだが、IANAというのはインターネットのアドレス番号を管理する中心的な組織、RIRというのは、アジア太平洋、北米、南米、欧州、アフリカのそれぞれを地域のインターネットのアドレス番号を管理する組織になる。
RIRはIANAからアドレスをもらい、それを国別の組織や企業が割り振りを受けて利用するという形をとっているので、最初にIANAの持っているアドレスが無くなり、その後に、RIRが割り振りを受けていたアドレスを割当終えてしまう、ということになる。

ISP等がその時以降アドレスを受け取れなくなるのは、2010年の9月末というわけだ。

まあ、正確にはRIRからNIR(国別の管理組織)が受け取っていてそちらから割当を受けるということもあるので、もう少し後になるかもしれないけれど、まあ、そうたいした差は出てこないんじゃないかな? その国がどれだけプールしているかにもよるけれど。
ではエンドユーザはどうかというと、もっと後になる。各ISPがプールしているアドレスがあるからだ。それによって5年も10年も伸びるかというと、難しい気がするけどね。(根拠無し)

この枯渇という話については、色々と疑問が出ているようだ。NATがあればそれで解決するという声は大きいし、他にも、歴史的にインターネットの最初期に大量に割り振りを受けているところから回収すれば十分に足りるとか、IPアドレスの市場を作ってそこで取引すれば自然と落ち着くとか……。
私にはこれらの手段で解決できるかどうか、技術的・経済的な知識等が足りないのでここでは述べられない。


ただ、IPv4の枯渇に備えるべきという動きが、アドレスを管理する機関で起こりつつあるのは事実だ。
北米のアドレス管理組織であるARINは、先月、次のような宣言を出している。
 "ARIN Board Advises Internet Community on Migration to IPv6"

IPv4はなくなるから、今後もサービスを続けるなら、IPv6への移行を考えておけという感じかな。
ARINではこういう判断が出てきているわけだ。
他にも、各RIR毎にそれぞれ議論は行われているようで、今年末くらいにかけて出そろってくるんじゃないかなぁとおもっているところだったりする。


さて、それではIPv4のアドレスを割り振られなくなるとどうなるのか。
たまに誤解されているけれど、別にアドレスが枯渇したからといって、インターネットが止まる訳じゃない。今あるネットワークはそのまま動かし続けることができる。
困るのは、新しいサービスを行いたいという時だ。新しいノードを増やそうにもアドレスが足りない、ということになるためである。

そして、新しいサービスをIPv6で構築した場合、既存のIPv4のノードからどうやってアクセスするかという問題が起きる。トランスレータというIPv6-IPv4アドレスの変換を行ってくれる機器を利用すればつながるのだけど、大規模にそういうものを用意できるのだろうか、そういうよくわからない話もあったりする。


Geoffの言うとおりならあと3年しかないわけで、枯渇問題を含めたこの辺の議論は、きちんとやっていかなきゃいけないんだろうと思う、今日この頃。
本当は来月のJPNIC Open Policy Meetingに行きたいのだけど、別の予定と重なってどうやっても行けそうにない……。

あ、そうそう、日本語で枯渇問題について述べているのは、下記のJPNIC文書になる。
 「IPv4アドレス枯渇に向けた提言
これはちょうど1年前の物で今とは枯渇予測時期が異なっているけれど、参考になると思うので、この問題について知りたいという人は是非よんでみてはどうだろうか。

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