インターネットの法と慣習 インターネットの法と慣習
ネットワークには固有の法律があるのではないか。HOTWIREDの連載をもとに加筆・編集された本。現在一番のお薦め。(記事)

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2004.10.20

電波割当とソフトバンク


「電波開放で情報通信ビジネスはこう変わる」

この本は電波帯域の割り当てなどに関して、実にわかりやすい本だった。
日本でどのように電波が使用されているのか、そして電波割り当てについてどのような問題があり、どのような解決法を考えているかなどがでている。電波の仕組みまで含めて、とりあえずのことを知るには十分な本である。

さて、電波の割り当ては、まず国際電気通信連合(ITU)での国際的な配分が行われる。各国での協調が必要な帯域など、そういうのはここで決められる。また、技術の標準化もITUで国際標準の推進が進められる。
その後に、国内での電波の割り当てがある。
電波というのは有限であるという考え方から行われているものだ。同じ周波数の電波は混信するということから、同じ周波数帯で別のサービスを行おうとすると、電波が混信してノイズが混ざるということになりかねない。それだと適切にサービスの提供が出来ないということから、電波の周波数帯をそれぞれのサービスごと、サービス企業ごとに分配し、割り当てることになる。
この割り当て方法には、主に二つの方法がある。一つが比較審査方式(ビューティーコンテスト)、もう一つがオークション方式だ。
日本で採用されているのは前者の方法で、免許申請者の技術的な能力、計画の合理性、実行力などを総合的に判断して、総務省が電波の割り当てを決定している。また、日本では基本的に電波の帯域を「所有する」ための費用を業者は負担していない。
オークション方式は欧米でたまに採用される方法で、ある電波帯域の使用のためにいくら払うかをオークションで行い、一番高値を付けた人に免許を与えるという方法である。第三世代携帯電話のための帯域割り当ての際のオークションが特に知られており、その際にイギリスやドイツでは総額で兆単位の値が付いている。この金はそれぞれの国の国債償還財源に当てられた。


これらの方法に対して、コモンズ方式という方法も提唱されている。これは、周波数は共有できるという考えから来るものだ。受信機と送信機に細工して、必要なデータを受け取れるようにすればいいのではないかというものだろうか、インターネットに近いものとして電波を考えているようだ。
とりあえずこの方式を用いれば、全部を割り当て無しでできるかどうかはともかく、かなりの周波数を共有で使えるということらしい。これは一部の周波数帯でこの方式が採用されはじめている。


で、ソフトバンク。今携帯電話用の周波数を割り当てて貰うべく、訴訟を起こしてでもとがんばっているようだ。
http://japan.cnet.com/news/com/story/0,2000047668,20075130,00.htm
http://japan.cnet.com/news/com/story/0,2000047668,20075136,00.htm
このソフトバンクの言い分をみると、結構納得できたりする。電波というのは国民全体の財産であり、コモンズ的な利用を行わないのであれば、どうしても有限なものだ。そしてそれを所有するための費用をNTT等が負担しているわけでもない。ならば、だれが参入しても別に問題ないはずだ。
というか、そもそも勝手に特許化して既得権益化している方に問題を感じるかな。割り当ての過程と理由等はオープンにしておいてほしいし、利権化するなら所有するための費用は負担すべき何じゃないかと感じていたりする。ああ、でも、費用を払って所有させるよりも、サービスは日本国内どこであっても加入可能にするということを条件にしておいた方がいいのかもしれない。

とりあえずソフトバンクが入ってくれると価格崩壊は起きやすくなるので、期待しているというか。ソフトバンク自体のサービスには全く期待してないが。
結果的にドコモ辺りの料金が下がってくれたら、そっちに移行しようかな。ナンバーポータビリティがはじまってからになるけど。

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